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書評(心理学系)

有吉弘行が、暴言毒舌を吐いても好かれる理由を心理学者が分析!嫌われない秘訣が超実践的でリアル

投稿日:2016年8月3日 更新日:

書評 有吉弘之はなぜ、言いたいことを言っても好かれるのか

 

著者

本書は、著書200冊以上の心理学者である内藤誼人さんが、有吉さんの行動と発言を引用しながら、有吉さんが好かれている秘密に迫るという内容になっています。

 

書評

有吉さんと言えば、毒舌とあだ名で再ブレイクしたという印象がありますよね。  

有吉さんは、いつも素早く的を射たことを言っているなと感じています。

 

そして、どうしてあそこまで毒を吐いても好かれ続け、人気が爆発したのかに興味がありました。

そんな時にこの本を見つけたので、速攻でポチりました。もう、僕の気になるテーマそのままのタイトルだったので、見事に釣られましたよ。

 

一度大ブレイクしてミリオン歌手にまでなった有吉さんがテレビから姿を消し、再ブレイクしたことはものすごいことですよね。

 

2011年タレント番組出演本数ランキング1位年間出演回数499

2012年 ツイッターのフォロワーが400万人突破

2015年にはテレビ。ラジオのレギュラー番組が12

 

まさに破竹の勢い! 

同じように毒舌をウリにして、消えて行った芸人やモデルさんがいるなか、ここまで大ブレイクしたのか気になりませんか?

読んでみたら、かわいがられるために戦略的に活動をしているだろうことが分かりました。以下に、私が印象に残った部分を厳選してご紹介します。

印象に残った部分・感想

①先輩や上司に甘えまくれ 

有吉

【オレは前向きに「先輩って頼られるって嬉しいだろうな」って、そういう風に思っています。人は頼りにされると喜ぶので、悩み相談をするのもいいと思いますね。しかも本当は悩んでないのに、さも本当に悩んでるふうに言うのが肝】

 

人に相談されるとということは、少なくともその方のことを信頼しているからするわけですよね。だから、相談された側は、基本的には嫌な気はしないはず。

「本当は悩んでいないのに」というところが小悪魔的ですね。

 

②黒歴史を吹聴せよ

 

有吉

【「金ないの恥ずかしいな」とか、「給料0円だってみんなに言えねえよ」って思ってたんです。プライドみたいのがありまして。ですがそれをあっさり言って、「金、ないんすよ」って平気で貯金通帳を見せられるような状況になったら、すごく楽になりました】

 

内藤さんの分析によると、自分を大きく見せようとしたり、プライドが高い人の方が損をするという。ヒトは自分より弱いものをいじめようとすることの方が少ないからだ。

 

無理に背伸びせず、情けない自分をさらけだしたことがプラスに働いたことで、可愛がってあげようという心理が働いたということが考えられるということですね。

たしかに、本当に堂々としているのではなくて、虚勢を張っている時って案外バレているような気がします。

 

③とりあえず頭を下げておけ

 

有吉

【「気持ちは何もなくていいから、形式上は頭を下げたぞっていう仁義だけ通しておけば大丈夫だと思うんですよ。心なんか全然入ってなくていいんです。「すいません」くらいで、謝っとけば」】

 

著者は、きちんと謝罪ができることは人間の器の大きさを表すと説明している。

確かにその通りだと感じます。

 

ナンダカンダと言い訳ばかりして謝れない(謝らない)よりは、心が全然入ってなくても頭を下げると言う行動と謝罪の言葉が伴えば、器の大きい人間だと思われるということならば、よっぽど良いと感じますね。

 

④プライドを持たない

 

有吉

【僕の中には、「自分にプライドを持たない」ってのがあるんで。だから、こびへつらうことも平気だし、人に嫌われるのも平気なんで、毒舌吐いても平気。そういう意味では何をやっても楽】

 

一見、芸能界を干されるリスクを承知で捨て身の作戦をしていたようにも見えていましたが、実際は気楽にやっていたのですね。

そうとう精神力が強い感じです。 

有吉

【世の中で一番いらないものってなんだろう?と思った時に、小さいプライドだと思うんですよ】

プライドは持つべきところと、持たない方がいいところは分けて考えた方が良さそうです。

 

⑤一期一会を大切に

 

有吉

【「1回、こいつはかわいいやつだって思わせちゃうと後はもう簡単で、どんなことしても勝手に、いいほうにいいほうに解釈してくれますから。」】

 

心理学の研究でも、最初の1回目の印象はずっと尾を引くというデータが出ています。つまり、初対面の時に悪い印象を持たれてしまうと、その後に挽回することがかなり難しくなってしまうということですね。

 

初めて人と会う時には、身だしなみだけでなく、そういった意味でワンチャンスと考えて魅力全開で行った方が良さそうですね。

 

褒める技術を学ぼう!「ホメる」のはコツを掴めば簡単です。

⑥毒舌は面と向かって言う

 

有吉

【「竜さんがいないときに、竜さんの悪口は言わない。それだけは絶対に守ります。その人がいない席で、その人の悪口を言うのは陰口になるんで、絶対にやっちゃいけない。人間、陰口を言われているのを知ったら、本気で嫌な気分になる。だから、徹底して言わない」】

 

過激な毒舌を繰り返してきた有吉さんの言葉だけに相当な説得力があります。たしかに、陰口の方が、直接言われるより嫌な感じがしますよね。その場で言い返せないですし。

 

ちなみに、有吉さんは毒舌を言い過ぎた時は、すぐ謝ることをモットーにしているそうです。だから成り立っているのでしょうね。

 

3番手のポジションを狙っている

 

有吉 

【「基本的に目立っちゃいけないってのがあって。目を付けられると叩かれちゃう。二番手・三番手がいいというのが持論なんで」】

【ひな壇の一番前に座らせるよりも、3段目とか後方にいる方が「俺、必要じゃねーからな」って思うから、逆に実力バンバン出ちゃったりするんで】

 

芸人さんは基本的に俺が俺が!って目立とうとして頑張っていると思っていただけに目から鱗でした。

スポーツなど競技の世界では、ここぞと言うところで普段なら絶対しないミスをしてしまうことがありますよね。これは、気負いすぎてプレッシャーに押されたことが原因になることだと思います。

 

そう考えると、一番手を目指さないからこそ肩ひじ張らずに自然体で実力が発揮できるということなのでしょうね。さらに、目立ちすぎないから不用意に叩かれないで済むという一石二鳥。 

結果が伴っているだけに、説得力がスゴイですね。

 

まとめ

 本書を読んだことによって有吉さんが、あれほどの毒舌を吐き続けているのに干されるどころか人気が右肩上がりなんだろうか。

そんな疑問が解消されました。

 

本書では、有吉さんが人に好かれるためにしている小悪魔的テクニックとも言える戦略が数多く紹介されています。

また、有吉さんの言葉が随所に散りばめられていること、著者による分析と研究データが示されていることにより説得力がすごく高くなっていると感じました。

あらゆる大物芸能人に、毒舌や暴言に近いあだ名をつけてきた有吉さん。お世話になっているダチョウの上島さんに対しては、「豚の死骸」なんてあだ名を

つけていましたね。

浮き沈みの激しい芸能界で、ただ毒舌を吐きまくって、その場だけ面白いだけでは生き残っていけなかったことでしょう。

一見、めちゃくちゃに見える有吉さんの、見えない努力が見える良書でした。有吉さんの戦略を参考にして、成功したい方は本書を要チェックや!

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