どうも、ぴこイチです。
先日、モー娘。の田中れいなさんが、旧1000円札の存在自体を知らず「偽札」だと思っていたということが話題になりました。
既に発行されていないから、若い人は知らないってこともあるのかなぁと思うけど、22歳で知らないってはおかしくないか?
その1000円札、使ってたはずだけど・・・アイドルは誰かが買ってくれるから別なのかな。
まぁ、それはおいといて。
昨日、財布の1000円札を財布から出したとき、1枚だけ夏目漱石の1000円札が入っていました。
「おぉ!やった!久々の夏目漱石ゲット!!」とテンションが上がった。
僕にとって、ギザ10とか旧紙幣に出会った時って、ドラクエで小さなメダルを拾った時くらいの喜びがあります。あまり伝わらないかもしれないけど(笑)
「やったぜ!」とテンションが上がったのもつかの間、すぐに違和感に気づく。
なんでかって?
その夏目漱石さん、「ピン札」だったんです。
夏目漱石紙幣(発行時期)
昭和59(1984)年11月1日に発行され
平成19(2007)年4月2日発行停止になっている。
偽物だと思った理由
①ピン札の夏目漱石紙幣があるとしたら、それはコレクターがキレイに保管している場合。ただし、それは保管用だから世間で使うことはないと思う。
②発行停止が僕の記憶ですら10年近く前だということは分かっていたので、ピン札のまま流通しているわけがない。
現在の野口英世紙幣のピン札ですら手にすることはないというのに、夏目漱石紙幣がピン札なんてありえないでしょ!
ということで、偽札だという前提で調査してみた。
僕はもともと、夏目漱石紙幣(これはたぶん本物)を確保してあったので、今回、この疑惑のピン札と比較して見分けてみたいと思います!
偽紙幣の見分け方
今は偽造防止技術が向上しているので、かなり難しくなっているようですが、旧紙幣は比較的やりやすいように感じてしまう。
調査方法
①日本銀行のホームページ情報を頼りに探る
②指輪を観る用の拡大レンズで細かく要チェックしてみる。
画像上がピン札のお札。明らかに色の差はある(ピン札の方が薄い)けど、これだけでは偽札とは言えない。
①すかし
「すかし」は紙の厚さを変えることによって作ります。日本のお札の「すかし」は固有の技術を用いた精巧なものです。「すかし」で目の不自由な方のための識別マークも施されています。
識別マーク↓
今回のピン札ともともと持っていたものを比べてみると、すかしに関しては差がみられなかった。
識別マークに関しては、肉眼において、ピン札の方が、若干薄い感じ。
これだけではなんとも言えないなぁ。
②超細密画線
お札の図柄はとても細密に描かれています。このように細密な線は、カラーコピー機や通常の印刷などでは再現しにくいものです。
これも比較した結果、僕の目では差が分からなかった
③マイクロ文字
記番号が褐色または暗緑色のお札には、虫メガネなどで見ると「NIPPON GINKO」と小さな文字が印刷されているのがわかります。これもカラーコピー機等では再現しにくいものです。
ピン札の記番号の色は、褐色だったので、このルールで行くと小さな文字が印字されているハズ!
ところが、血眼になって探してもどこにも印字されていなかった。
これは臭うぞ。
ちなみに、もともと持っていた方は、黒い記番号だったからだと思うけど、こちらも印字されていなかった。
場所
紙幣表:夏目漱石の右下にある曲線に5個
裏:上部の大きな「NIPPON GINKO」の二つの「N」の影をよく見ると、各1個ず つ。
左下の「1000 YEN」の「N」の影にも1個。
あるということだけど、一切なかった。
④文字の凹凸
金額部分などの漢字や肖像画は、インキがお札の表面に盛り上がるように印刷されています。お札の表面を触ってみると、ざらざらしているのがわかります。
凹版印刷という特殊技術によって、盛り上がって印刷することができるのですね。
この技術によって、ついに決定的な差が!!
もともとの紙幣は、「千円」の部分と「夏目漱石さん」の肖像部分に触れると、確かに盛り上がっているのが分かった。
ところが、ピン札の方は、「つるっつる」全然盛り上がっていない!
偽札確定!!(自己判断)
文章引用・画像出典:
銀行券の偽造防止技術について― 一万円券(福沢諭吉)・五千円券(新渡戸稲造)・千円券(夏目漱石) ― :日本銀行 Bank of Japan
自己検証結果
偽札だと思って調査したけど、偽札の線が濃厚になると、若干落ち込む。
法律
刑法 第16章 通貨偽造の罪
第148条(通貨偽造及び行使等)
[1] 行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は3年以上の懲役に処する。[2]偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
第149条(外国通貨偽造及び行使等)
[1] 行使の目的で、日本国内に流通している外国の貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、3年以上の有期懲役に処する。
[2]偽造又は変造の外国の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
第150条(偽造通貨等収得)
行使の目的で、偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を収得した者は、3年以下の懲役に処する。
第151条(未遂罪)
前3条の罪の未遂は、罰する。
第152条(収得後知情行使)
[本] 貨幣、紙幣又は銀行券を収得した後に、それが偽造又は変造のものであることを知って、これを行使し、又は行使の目的で人に交付した者は、その額面価格の3倍以下の罰金又は科料に処する。
[但] ただし、2000円以下にすることはできない。
第153条(通貨偽造等準備)
貨幣、紙幣又は銀行券の偽造又は変造の用に供する目的で、器械又は原料を準備した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
引用:https://allabout.co.jp/gm/gc/55738/4/
偽札は作るのはもちろんのこと、偽札と知りながら使ってしまうことも当然罪になってしまうということですね。
警察へ届けに行ってきた
僕「これ偽札のようなんですけど、どうしたらいいですか?」
警察官「あぁ、どれですかぁ~」
すご~~く面倒くさそうに対応してくださる警察官の方に例のお札を見てもらいました。
警察官「あぁ~、ピン札なんて珍しくないし、みたところ偽札じゃないと思いますよぉ~。」ヘラヘラ笑いながら対応された。
僕「偽札かどうかはどこで判断されるんですか?」
警察官「それは銀行でやることだから銀行に行ってください。」
僕「分かりました」
偽札を使用した人も罪に問われるのだけど、こんな雑な対応でいいのか?こんなもんなのかな。
めんどくさいから使っちゃお!っていうタイプだったら偽札が流通してしまうかもしれないのに・・・
まぁ、警察ってそんなもんだよね。
銀行でチェック
僕「このお札が偽札かどうか調べてほしいんです。今、夏目漱石1000円札のピン札って普通ないですよね?」
銀行員「はい?そうですね・・・少々お待ちください」
こいつ何言ってんだ?という顔をされながらも対応していただき、30分待機。
その後、奥から責任者らしき人が現れた。
最初の方と違い、非常にニコニコした対応で
銀行員「それでは、現在流通している1000円札と交換させていただきます」
僕「あの1000円札は偽札ではなかったんでしょうか?」
銀行員「えぇ・・・と、そう・・ですね、あの、両替いたしますので」
僕「偽札の判断ってどうやってするんですか?」
銀行員「えぇ、あの~偽札ではありませんでしたので。両替いたします。」
えっ?なにこの動揺・・??明らかに動揺しているうえ、歯切れが物凄く悪い。
検証結果
どう判断したかは教えてもらえなかった。本当に偽札でなかったのかどうかも正直あやしい感じだった。
とりあえず野口英世1000円札に交換してもらえた。
まとめのひとこと
やっぱり偽札でした!っていう記事にならなかったので、記事としては中途半端になってしまいました。交換してもらえたから良かったんだけれど。
最近の紙幣は、かなり偽造が難しくなっているようですが、旧紙幣は偽造されやすいようです。
ちなみに銀行のATMには偽札をはじく機能があるそうなので、ATMから出てきたものは本物ということになります。
逆にATMに入金できないものは偽札の可能性があるといえますね。
偽札っぽいお金を手にしたら、まずは銀行でチェックしてもらいましょう。
偽札だと知らなかったとしても、使ってしまうとよろしくないですからね。
偽札が世界からなくなりますように!