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書評

京大卒・天才ニートPhaの書籍「しないことリスト」読んでみた感想

投稿日:2017年7月2日 更新日:

書評68冊目:Phaしないことリスト

元日本一のニートと呼ばれるpha氏の著書を読んでみた。pha氏の著書を読むのは2冊目となる。

pha氏の書籍「ニートの歩き方」を読んだ.ニートの方は読まない方が良い

 

前回はニートじゃないのにニートと言っているという批判に近いコメントをしたが、本書では「元日本一のニート」と修正されていた。

同じような声がけっこう出たのかもしれない。

それは置いておいて

 Pha しないことリスト書評

本書は、世間で言われている「しなきゃいけないこと」の99%は「本当はべつにしなくてもいいことだ」という著者の考えについて語られている。

なぜ京大卒のエリートがニートをし続けているのか、どのような考え方をしているのかを知るには良い書籍だ。

著者も以前は、「しなきゃいけないこと」に追われているタイプだったそうだが、

「なぜしないといけないかが、自分でよく分からないことは、もうやめよう。まわりに理解されなくても、自分で実感の持てることや、自分のしたいことだけをやっていこう」

と思い立って会社を辞めたそうだ。

以前から著者の口癖は「だるい」「めんどくさい」というもので、やりたいことはやらないというスタンスらしい。

好きになれない仕事・職場で3年ほど働いた時に限界が来てからは、ニートになって定職につかずにいるとのこと。現在38歳。

普通の人にはなかなかマネのできない生き方ではあると思う。全く共感できない考え方の内容もあったが、非常に面白い参考になる考え方もあった。

あなただけにそっと教える要チェックポイント

①予定を守らない

「予定というのは守らない方が楽しい」

『人付き合いの面でも、周りの人たちに「予定をあまり守らない人」と思われてたほうがラクだ』

行けたらいくと言っておいて、行かないことが多いという著者。それを続けていると、そういう人だと認識されイメージが定着し、たまに行った時に珍しがられて喜ばれたりするという考えだ。

不良がたまに良いことをするとすごく褒められるのと同じ理屈らしい。

ちなみに予定を破る場合は一応「それっぽい口実を作るのが相手に対する最低限の気遣い」だそうだ。

僕は、予定や時間を守らない奴が大嫌いなので、この考えには一切共感できなかった。ただ、周囲にいる予定を守らない人間の言い分が分かったことは大きな収穫だったと感じている。

そういう理由があったのかと目から鱗が落ちる思いだ。単純に時間などもろもろを管理できない人もいるだろうけれど、確信犯として予定を守っていない人もいることが衝撃だった。

②目的を考えない

著者は野菜を育てるのが趣味だそうで苗を植えて収穫しているという。これは節約になるとか、美味しいということよりっも「楽しい」からやっているそうだ。

何かをするときは、「それが何の役に立つか」を考えるよりも、そのこと自体を楽しむのが健全だ。

 

これが幸せに生きるコツだという。

 

この本を読むと知識が増えるとか、お金が稼げるようになるということを考えるのではなく、それ自体を楽しむ。大人になると、純粋に楽しむことが難しくなる。

こういう感覚は必要だと改めて感じた。

 

③人の話は聞き流す

他人というのは、自分の都合で好き勝手なことを言うものだ。人の話を真に受けて自分が失敗したとしても、その人が責任を取ってくれるわけじゃない。

何を考えているかもよく分からない生き物に批判されても「よく喋るテレビだな」くらいに思っておけばいい。

ネットの書き込みなんてまさにそうだなといつも感じている。

まともに相手をしていたら精神的に辛くなってしまうからそういう人は相手にしないということが重要になる。

「よく喋るテレビ」と思うというのは素晴らしいと感じる。

④議論しない

現実世界では、議論に勝ったとしてもものごとはあまり動かない。議論と納得はまた別で、相手を論破しても、それで相手が自分の思いうように動いてくれるわけじゃない。

「理屈ではわかるけどなんか感覚的に受け入れがたい」とか「正しいのかもしれないけどこいつに従うのは癪だ」とか、人間はそういう非合理的で感情的な要素で動く部分が多いからだ。

どんな意見に対しても「ああ、自分の意見とは少し違うけど、そうかもしれないですね。気持ちは分かりますよ」というくらいの立ち位置でいるのがイイと思う。

 

ややこしい議論になりそうになった場合

 

「ああ、そうかもしれないですねぇ・・・・いいんじゃないですか・・・ワタシ難しいことはわからないんですが・・・」

と曖昧な相槌を打っていると、たいていの場合は相手が諦めてくれるという。

本当につくづく感じていながら、ついついやってしまう。

私自身、相手と議論をすることが好きな方ではあるが、相手を論破してしまってうまくいったためしがない。結果的に悪い方向に行ってしまうことが多いと感じている。

ビジネスの場では、それでもそういう相手と議論をして結論を出さねばならないのだからpha氏のように「諦める」という対応はできないことも多い。

とはいえ、こういったスタンスをもっていれば人との衝突を避けつつものごとをうまく進ませられるきっかけにはなりそうだ。

まとめ・感想

自分とは真逆の考え方・生き方をしていると言える著者。京大を卒業してニートになって生活できているのだから彼はまぎれもなく天才。

僕のような凡人では考え付かないような考え方をしている。

仕事人間で自分を見失っている人にとって、新たな考え方を吹き込まれるいい機会になると思う。

頑張りすぎな方へ、著者の頑張らない考え方

 

本人がやる気に満ちていて「頑張るぞ!」って気分の時は頑張ればいい。

でも、気力や体力の限界を超えているのに「もっと頑張らなきゃ」って思ってしまって身体を壊したら心を病んだりする人が結構いるし、それは勿体ないことだと思う。

会社を辞めてニートになることはオススメ出来ることではないが、著者の考え方は参考になる部分も多くあった。

本書は著者を表すように、ゆる~い雰囲気でスラスラと読んでいける内容となっている。

日々、仕事ばっかりで楽しめていない人は、こういった本でガス抜きをするためにも読んでみると楽しいと思う。得るものはないとしても読み物として面白いとは感じられるだろう。

と、著者は打たれ強そうなので、辛口コメントを好き勝手に言ってみたが、なかなか面白い良書だと感じた。これは本心。

気になった方は本書を要チェックや‼↓

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