書評69冊目:ゆとりの美学。前田健太
どうも、ゆとり第一世代なまけタイガーです。
本屋に立ち寄ると、マエケン選手が本を出していました。
タイトルからして、ゆとり世代代表の僕が読まないわけにはいかない!ということで買ってきました。
前書きにはこんなことが書いてあります。
なんとも前向きなゆとりのとらえ方ですね↓
前田健太にとって「ゆとり」とは、勝利に近づくための手段。自分もネガティブな要素を受け入れたうえで、気持ちを前向きに上向きに整えてくれるもの。
ゆとり世代と呼ばれる人たちには、本当の意味で「ゆとり=余裕」を大切にしながら勝ち進むための一つの参考事例として、ゆとり世代と関わる先輩世代の方々には若い世代の生き方の一つのサンプルとして、参考にしていただければ幸いです。
あなただけにそっと教える要チェックポイント
①自己主張をするための努力
マエケン選手は入団してすぐの頃、投げ込み練習の指示を受けることがあったが、投げ込み練習をしたくなかったそうです。
そんな時、「投げ込みはしたくない」とコーチの意見に背いたら「前田は生意気なやつだ」と思われてしまう。
だから、最初のうちは投げ込みもやったそうです。
その上で、その他のことを誰よりも一生懸命に取り組んだとのこと。
練習内容も雑用も一生懸命手を抜かずに行った上で「なぜ投げ込みをやりたくないのかを主張する」
というもの。
やるべきことをこなしたうえで、その理由をしっかり主張すれば理解してもらえるようになる。
「主張するだけではダメでしっかり結果を出さなければなりません。」
結果が全ての世界だからこそとも考えられますが、だからこそ一般の社会でも同様に通用する考え方だと言えますね。
②猫を被ることを恐れない
マエケン選手が自己主張をしやすい環境を整えるためのテクニックとして猫をかぶることを話している。
初めの頃は投げ込みの指示を受けた時「はい、分かりました!」と笑顔で返事をしておきながら実際は投げないことも多かった。
OBからのアドバイスも無視をしてしまうのではなく、ひとまず猫を被り笑顔でアドバイスを受け取っておいて印象を良くし、関係を作ってから「やらない」という行動に繋げていくそうです。
実際には、選手の味方をしてくれるブルペンキャッチャーに協力してもらって球数をごまかしてもらっていたそうです。
③サボることを恐れない
自称、要領がよくサボり上手なマエケン選手。それは生き残るために欠かせない処世術であるという。
PL学園時代は異常に厳しい環境の中、明日よりも今日、今日よりも今をどのように生き抜くかを考える必要があったという。
10本のランニングが課題であれば、最初から飛ばしてしまうと最後に力が出せずいい印象にならないので、最初は力を抜いて最後の3・4本で全力疾走をする。
最後に帳尻を合わせて好印象で終われるようにするというもの。
「サボる」というと聞こえは悪いですが、日ごろの生活に余裕をつくるため、より良いパフォーマンスを発揮するために必要なサボり方を工夫する必要性を感じますね。
④2割力を抜く
2010年4月8日、神宮球場でのヤクルト戦でのこと。
3回、1アウト1塁で田中浩康さんを打席に迎え2ストライクと追い込んだ際の話。
「力を抜いて投げよう。外角低めに8割くらいの力でしっかり投げよう。それでヒットを打たれたら仕方ない」
もっと極端に言えば「打ってください」と投げたかもしれません。
これは、いっそヒットを打ってもらって次のバッターで勝負した方がいいという考えの元少し力を抜いて投げることにしたそうです。
ところが、その結果は自分でも驚くほど素晴らしいボールが投げられたそうです。
自分を疑ってしまうような完璧な投球ができたという。
「打たれたくない」「スピードのあるボールを投げたい」という一心で目いっぱい力を入れて投げていた時よりも、8割の力で投げた方が結果が良かった。
ゆとりをもって投げたからこその結果であり、時には力を抜くことが必要なのだと証明された。
力みすぎると良いことがないという素晴らしい例ですね。
まとめ
自分自身が同じく、ゆとり世代なので気持ちとしてはすごく共感できる部分が多かったです。
ゆとり世代だからダメということは当然ありまえん。ただ、ゆとり世代ならではの考え方をしていると感じる部分もあります。
アスリートとして結果を出す人は、ゆとり世代の良いところを利用してうまくパフォーマンスを発揮しているんだなぁと感心しました。
ゆとり世代の方に限らず、ためになる本でした。マエケン選手のファンの方、ゆとり世代の方、ゆとり世代の考え方を知りたい方に読んでみてほしい内容でした。
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