ホンマでっかTVでお馴染み尾木ママこと尾木直樹先生の著書です。
尾木ママは人生に何があっても、それを逆に生かしながら乗り換えてしまう力、ダイナミックに人生を切り開いていく力を「人生力」と説明しています。
本書は、その人生力を養うため7章に分けて構成されている。
1章:楽しむ力
2章:言葉の力
3章:聴く力
4章:失敗する力
5章:認める力
6章:寄り添う力
7章:感謝する力
尾木ママといえば、教育評論家として有名ですね。もともとは、マジメでお堅い教授だったそうですが、尾木ママに変身するに至った経緯も書かれています。
また、22年間公立中学校で教師をしてきた尾木ママならではの視点から、子供たちとの関わり方や、社会での人との関わり方が書かれています。
ただのオネェキャラで人気になっただけではないということが分かります。本書の中で私が要チェックやと思った部分を一部ご紹介!
人間力を高めるには共感しながら聴く
そんな尾木ママが相手を理解するためにされていることが、「聞く」のではなく「聴く」こと。
「聞く」は生理的に聞こえているということ。英語ではListen
「聴く」は耳を傾けて心で受け止めること。英語で言えばhear
「訊く」は決めつけて問いただすこと。
【先入観を持たず「一生懸命に相手の話を聴けば、自然に相手の心に共感・共鳴できます」】
【】内は本文の引用
教育者として真剣に生徒に向き合ってきた尾木ママだからこそ説得力がすごくありますね。
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どうしたの?は魔法の言葉
どうしたの?と聴くことは、心を開かせる魔法の言葉であるという。語尾に「?」が付いているので、少なくとも一方的に詰問しているという感じではなく、聴こうとしている姿勢が伝わるからとのこと。
社会人間のコミュニケーションにおいても、ただ単に叱るよりは、どうしたの?から聴いていけば相手も話が受け入れやすくなる。
人の痛みを想像する力を養う方法
北欧で行われているロールプレイング(役割演技法)を使うと良いそうです。これは、現実に起こる場面を想定して、複数の人がそれぞれの役を演じて様々な立場を経験するものです。
これにより、普段はいじめっ子がいじめられっ子の役をすることができ、いじめられる子の気持ちが非常によく分かるという。
「こういう理屈だからイジメはだめなんだよ」と言うよりも、よっぽど説得力がありますよね。実際、いじめられっ子の役をやった子が本当に傷ついたことがあったそうです。
結局は実感しないと分からないこともありますし、体感してこそ得られるものが大きそうです。
これは今の社会人にとっても、相手の立場を考えてみるうえで実際にやってみることが大事ですね。
ひとこと、ふたこと
尾木ママは、学校の人気投票で「一番優しい先生」と「一番怖い先生」の両方で1位になったそうです。
それは、優しく話しやすい先生であり、真剣に生徒と深く関わろうとするからこそ、核心をつくことを言われるために怖い先生にも選ばれるのではないかと思いました。
人の話を「聞く」こと、「訊く」ことは誰にでも難しくないことと思いますが、本当に真剣に「聴く」ということがどれほど大切かということを痛感させられる内容でした。
「聴く力」を中心にまとめましたが、全体的にタメになる内容が多かったです。さすが教育評論家だなって感じました!尾木ママの書籍、要チェックや‼
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